第219回千代田チャリティ・コンサート

驚愕の才能に包まれる
3人の若きヴィルティオーゾとの出会い

コンサート当日は午後からの雨で急激に気温も下がり、あいにくの天候となってしまいましたが、多くの熱心なお客様がお足元のお悪いなかお越しくださいました。


今回は毎年恒例となっております国際音楽祭ヤングプラハに出演された三人の音楽家の皆さんをお招き致しました。ヴァイオリニストのエヴァ・ザヴァロさん、同じくヴァイオリニストのロマン・フラニチカさん、そしてピアニストのヴァーツラフ・マーハさんです。
フラニチカさんは弊社のコンサートには何度かご出演しています。実はお母様が日本人とのことで日本語も話すことができます。今回はMCを努めていただきました。マーハさんは奥様が日本人で15回も来日経験があります。ザヴァロさんは今回が初来日で、日本の建築物や食べ物、そして日本人のホスピタリティーに触れて感動されたようです。


今回のコンサートは、冒頭で黙祷、ザヴァロさんによる「タイスの瞑想曲」そしてアンコールの「アヴェ・マリア」とパリで起きたテロの犠牲者の皆様を悼む演奏も行われました。あらためて哀悼の意を表したいと思います。


「ヴィルティオーゾ」とは達人の演奏家のことを指しますが、三人の演奏家はまさにヴィルティオーゾの名に相応しく、演奏が始まれば、皆様おなじみのものはもちろん、たとえなじみのない楽曲であっても、すっと心に入ってきて、たちまち感動と癒しが始まるのでした。


弊社会長細田が「色々な感想を述べず、今日のコンサートの余韻を大切に持って帰りたい」と申しましたが、その気持は皆様も同様なのではないでしょうか。演奏を聴いて癒された心は言葉では表現できず、またそっとそのままにして味わいたいものです。


感動と癒しのコンサート、三人のヴィルティオーゾに感謝したいと思います。また、いつもヤングプラハのコンサートのプロデュースをしてくださるフルーティストのフィンダ志保子さんにもお世話になりました。ありがとうございました。

 フォトレポート

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第219回コンサートのテーマは、「驚愕の才能に包まれる。3人の若きヴィルティオーゾとの出会い」。

13日にパリで起きたテロで亡くなられた数多くの犠牲者の皆様を悼んで、30秒間の黙祷を捧げます。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

オープニングは皆さんおなじみの「カノン(J.パッヘルベル 1653-1706)」。右からともにヴァイオリンで、エヴァ・ザヴァロさん、ロマン・フラニチカさん。ピアノは、ヴァーツラフ・マーハさん。

日本語も話せるロマン・フラニチカさんからご挨拶。「きょうは皆さん、一緒にコンサートを楽しんでください」。


次はヴァーツラフ・マーハさんのピアノソロで、L.ヤナーチェク(1854-1928)の「草陰の小径」より、「一緒においで」、「フリーデクの聖母マリア」、「彼女らは燕のように喋りたてた」、「散りゆく木の葉」と演奏が続きます。

L.ヤナーチェクの小品の演奏後、お客様より盛大な拍手を受けるマーハさん。

続けてマーハさんのピアノソロで、M.ラヴェル(1875-1937)で「水の戯れ」。まさに水の戯れを思わせるような清冽で繊細な演奏でした。

次はエヴァ・ザヴァロさんのヴァイオリンソロで、J.S.バッハ(1685-1750)の「サラバンド & ジーグ」。

思わず惹き込まれる迫力ある演奏に、お客様は盛大な拍手をおくられました。ブラボー!

ロマン・フラニチカさんのMC。「コンサートや食事などおかげさまで夢のような時間を過ごすことができました」と日本語で丁寧なご挨拶です。

ピアノのマーハさんは奥様が日本人で日本には15回も来ているとか。ザヴァロさんは今回が初来日で、第一印象として日本の建物について、近代的なものと伝統的なものが共存している日本スタイルが気に入られたそうです。また、食事も驚くほど美味しい! 日本の人々も信じられないくらい親切で、寛容で素晴らしいと過分なお言葉をいただきました。

一部最後の曲は、J.S.バッハの「2つのヴァイオリンの為の協奏曲 ニ短調 BWV1043」。

すばらしい演奏に皆様から盛大な拍手が!これで一部は終了となります。

二部の最初の曲は、J.マスネ(1842-1912)の「タイスの瞑想曲」。ザヴァロさんのヴァイオリンとマーハさんのピアノ演奏です。まさに癒しの楽曲。目をつぶって聴いておられるお客様もいらして、すっかり心地よくなりました。

今度はフラニチカさんのヴァイオリンとマーハさんのピアノ伴奏による、A.ドヴォジャーク(1841-1904)の「ロマンティックな小品」です。

ザヴァロさんのヴァイオリンとマーハさんのピアノによる、H.ヴィエニャフスキ(1835-1880)の「ポロネーズ 第1番 ニ長調」。

お二人の素晴らしい演奏にお客様より「ブラボー!」と声が飛びます!お二人もとても満足げな様子でした。素晴らしい演奏でした。

最後の演奏となりました。D.ショスタコーヴィチ(1906-1975)の「2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品」そして「プレリュード - ガヴォット - エレジー - ワルツ - ポルカ」と続きます。

弊社より花束贈呈です。ザヴァロさんはとてもお花が気に入ったようです。

アンコールは皆様おなじみの「アヴェマリア」です。テロへの鎮魂の意味も兼ねた今回のコンサート、癒しと感動の素敵な演奏をありがとうございました。また、来年もヤングプラハの皆様の演奏を楽しみにしています。

弊社会長細田敏和よりご挨拶。「今回のコンサートはご自身もフルーティストのフィンダ志保子さんがプロデュースしてくださいました。ありがとうございました」、「あまり余計な感想を述べず今回のコンサートの余韻を持って帰りたい」。すばらしい演奏に皆様も同様のお気持ちではないでしょうか。

戦後七十年ということで桜花最後の特攻を描いた映画「サクラ花」の監督松村克弥さん、楽曲を提供した弊社コンサートでもおなじみの藤原功次郎さんより映画のご案内がありました。12月より公開です。皆様もぜひ劇場へお越しください。