第214回千代田チャリティ・コンサート
初夏の風に誘われて
湯島で出会う古典派・ロマン派・国民楽派の名曲たち
コンサートのタイトル通り、当日は初夏を思わせる一日となりましたが、若葉が瑞々しく、一年で最も爽やかな時期を迎えた当日でした。
さて、今回はピアニストの吉武瑞枝さんをお迎えして、クラシックの名曲をお届けいたしました。わたしたちが日頃よく耳にするクラシックの小品は実は大きな楽曲の中の一部だったりします。この日は、小品ではなくまとまった楽曲としてじっくり、吉武さんに演奏していただきました。
第一部はロマン派、古典派、第二部はバルトークなどの国民楽派の演奏となりました。吉武さんはMCのほうは苦手とのことで、きちんと原稿を書いて詳しく解説してくださいましたが、その解説が曲や作曲家の歴史的背景、曲の謂われなどとても丁寧なので大変勉強になりました。
吉武さんがドイツでバルトークの「15のハンガリー農民の歌」を演奏したとき、亡命したハンガリー出身のご老人に目に涙を浮かべて感謝されるなど逸話も合わせて紹介してくださったので、演奏された曲に対してパースペクティブが生じ、理解が深まった気がしました。
音楽はその背景にあるものや、演奏者の体験なども含め立体的に捉えることでより良く味わうことができるものなのだと合点した次第です。
また、アンコールでは弊社から無理を申し上げて、前回ご出演の岩井芙沙代さん作曲の「千代田チャリティコンサート」をピアノ演奏していただき、本当にありがとうございました。
弊社会長細田も、昇格人事の件で知恵の限りを尽くして疲れていたそうですが、「吉武さんのピアノ演奏で、実に頭がすっきりとしてリセットできました」とのことですので、素晴らしい演奏は皆様にも同様のリセットをもたらしたのではないでしょうか。
吉武さん、素敵な演奏をありがとうございました!
フォトレポート
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