第207回千代田チャリティ・コンサート

心に語りかけてくるジャズギターの世界
喧騒を離れゆったりと大人の時間(とき)を楽しむ

紅葉にはまだ早いとはいえ、日を重ねる毎に秋の深まりを体感できるようになりました。少し前まで街ゆく人の中に夏の装いの方もいましたが、さすがに最近は秋の装いに変わっていったようです。


今宵お招きしたのはジャズのギターデュオ、道祖尾 良児(さいのお りょうじ)さん、多功 誠(たこう まこと)さんのお二人です。クラッシックやポップスのギターデュオはこれまでもありましたが、ジャズギターのデュオは当コンサート初となります。


当日は雨模様だったため、予定されていたしっとりとした楽曲を急遽朝から変更して構成を変えたという道祖尾さん。そのような細やかな気遣いがあってのライブなのだと改めて感じ入った次第です。曲は皆様が充分楽しめるようにと、ジャズのスタンダートナンバーや映画音楽をジャズにアレンジしての構成で、お客様もおなじみの楽曲に堪能されたようです。


ジャズの生演奏には即興がつきもの。「メロディーの後に弾く即興にも注目して楽しんでください」と多功さん。「今弾いた即興はもう二度と再現することのできないものです」と道祖尾さん。聴いているわたしたちも即興に入ると、思わず集中して聴くと同時に存分に楽しませていただきました。


ジャズの即興演奏を通して、その場で音楽が生まれていく興奮、創造を見る喜び、生演奏でしか味わえない醍醐味を存分に楽しませて頂きました。お二人ともとても楽しそうにギターを弾いているのが印象的でした。ジャズの夕べを楽しんだ2時間、ありがとうございました。

 フォトレポート

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第207回コンサートのテーマは、「心に語りかけてくるジャズギターの世界。喧騒を離れゆったりと大人の時間(とき)を楽しむ」。

前日は台風一過、当日は一転肌寒い雨模様となりました。出演者は当初しっとりとした曲目を準備されていたのですが、お天気を考慮し急遽アップテンポな曲を用意されたそうです。

いつもは会長の細田が皆様へご挨拶申し上げるところ、所用ではじめてのお休みとなり、代わって山口和彦社長よりご挨拶。最前列でコンサートを聴くのは初めてとか。

ジャズギタリストお二人の登場です。右から道祖尾 良児(さいのお りょうじ)さん、多功 誠(たこう まこと)さん。オープニングは、「Take Five 」。ジャズギターのデュオは当コンサート初となります。

続いて、ボサノバの名曲でアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」。軽快な曲に雨模様だった天気も爽やかに変わっていくようです。

「きょうはもう少ししっとりとした曲を用意していたのですが、雨なのでじめっとした曲はとりやめ、急遽譜面をつくりました(道祖尾さん)」曲は、「Raindrops Keep Fallin' On My Head(雨にぬれても)」。雨という言葉があってもとてもさわやかな曲です。

次は映画音楽から、暗い曲ですがとのことで「I Will Wait for You(シェルブールの雨傘)」。いえいえ、暗い、明るいというより聞き惚れてしまう名曲です。

メロディー演奏が終わった後での即興演奏に醍醐味がありますと多功さん。「今日限り、その瞬間にしかできない即興演奏。もう二度と再現できません」。

曲は「Besame Mucho(ベサメムーチョ)」。ラテン系の曲を4ビートのジャズにアレンジしての演奏です。

予定よりサクサクと進んでしまったので、予定外の曲を1曲。「Stella By Starlight(星影のステラ)」。この曲は映画「呪いの家」で用いられた曲だそうですが、ジャズの名曲として知られています。

「皆さんがご存知の曲なので、あえて曲名は伏せて演奏します」。一部最後の曲は「上を向いて歩こう」でした。とても楽しそうに演奏される道祖尾さん。

二部開始です。初めの曲は、お客様からのリクエストで「I'll See You in My Dreams(夢で会いましょう)」。急だったのでiPhoneでコード進行の譜面を拾い、iPhoneを見ながらの演奏です(道祖尾さん)。見事な演奏でした。

切なくぐっとくる曲の演奏です。映画「ひまわり」の主題歌から「Loss Of Love」。選曲はディレクターさんと相談して決めたそうです。

今回のコンサートは、初めはエレキギターでやる予定でしたが、リハーサルをしてみると、どうも違うということで生ギターに変更になったとのこと。曲は「Charade(シャレード)」。

映画「オズの魔法使い」より「Over the Rainbow」。バラード演奏です。誰にもなじみのある名曲ですが、メロディーラインに加えて、アドリブ演奏が加わると実に表情豊かな曲に変わります。

次は一転して軽快な曲。ジプシー音楽とジャズを融合させたジャンゴ・ラインハルトの系統を引き継ぐ曲「For Sephora」の演奏です。


緩急をつけるかのように、今度はお酒にまつわる曲ということでしっとりと落ち着いた曲「The Days of Wine and Roses(酒とバラの日々)」。この曲の作者でもあり、名作曲家として名高いヘンリー・マンシーニは、「ピンクパンサー」や「子象の行進」などコミカルな曲も作っているそうです。

いつも笑顔で楽しそうに解説をされる道祖尾さん。わたしたちも和みます。二部7曲目は「Beautiful Love」。ヴィクター・ヤングの作曲です。

二部最後の曲「Autumn Leaves(枯葉)」を演奏後、お客様から大きな拍手を浴びる道祖尾さんと多功さん。

アンコールはジャズのスタンダートナンバー、フランク・シナトラの歌でも有名な「Fly Me to the Moon」。

最後に花束贈呈。なんと道祖尾さんの同級生が弊社の社員として在籍していました。お二人にとっては嬉しい再会とハプニングだったのではないでしょうか。