第190回千代田チャリティ・コンサート

ラテンにかぶくボサノヴァのリズム
ブラジル東海岸の潮風に乗せて

当日は日中雨も降り、花冷えのする一日でしたが、多くのお客様にお集まりいただきました。


今回は、ご主人のブラジル転勤がきっかけとなって、ブラジル音楽に魅せられ、プロとなってご活躍中の田坂香良子さん、そして日本のブラジル音楽界を代表するギタリスト長澤紀仁さんをお迎えし、ボサノヴァ、サンバなどブラジル音楽をたっぷりと堪能していただきました。


田坂さんの声質には透明感があって伸びがあり、歌を聞けば聞くほど心地よくなる、そんな歌声をされています。また、ブラジル音楽になじみの薄いお客様にもわかりやすいように、ブラジル音楽の歴史や「この曲がボサノヴァ第一号の曲です」などと曲毎に説明してくださるので、知識も身について勉強になりました。少しは蘊蓄を語れるようになったかもしれません(笑)。


ギターの長澤さんとの和気藹々としたトークあり、もちろんデュエットもありと音楽と共にお二人の醸し出す温かな雰囲気が、寒かった一日の疲れを癒してくれるようでした。弊社コンサートでは、ちょうど1年ぶりのブラジル音楽でしたが、多くのお客様がまたお聞きになりたいと思ったのではないでしょうか。田坂さん、長澤さん、素晴らしいコンサートをありがとうございました。

 フォトレポート

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第190回コンサートのテーマは、「ラテンにかぶくボサノヴァのリズム。ブラジル東海岸の潮風に乗せて」。

皆様が楽しみされている?いつもの司会者は、大阪出張のため、本日は別の者が代理を務めさせていただきます。本日は190回目のコンサート、来年の2月にはなんと200回になります。いつもありがとうございます。

コンサートが始まりました。オープニングは「Alvorada(夜明け)」。ブラジル音楽と言えば、サンバ。サンバは、昔ブラジルの首都だった北東部に位置するサルヴァドールが発祥の地で、実に様々な種類があるのだそうです。

サンバやボサノヴァなどブラジル音楽について、丁寧な解説をするヴォーカルの田坂香良子さん。ブラジルの首都がリオデジャネイロに遷ってから、ヨーロッパの音楽と黒人が生み出したリオの音楽が結びついてサンバが生まれました。

デュエット曲を続け2曲。皆で歌を楽しもうよ:「Rosa Morena(ホーザモレーナ)」、サンバを嫌いな人はおかしな人に違いない:「Samba da minha terra(サンバ ダ ミニャ テッハ)」。

ギターの長澤紀仁さん、田坂さんとのデュエットです。昨年、当コンサートに出演されたボサノヴァ歌手の前田優子さんと一緒にコンサートツアーに行かれていたとか。

曲は「Corcovado(コルコバード)」。この曲は1958年にジョアン・ジルベルトが作ったボサノヴァ第一号と呼ばれるものです。ジルベルトのギター奏法がこれまでと全く異なり、楽団でやる音をギター一本で弾く新しいものでした。

世界中で知らない人はいない名曲「Garota de Ipanema(イパネマの娘)」。作者のアントニオ・カルロス・ジョビンが海岸を歩いている美女を見て、僕の彼女になってくれないかなと歌ったもの。アストラッド・ジルベルトの歌で世界中でヒットしました。

ボサノヴァの父アントニオ・カルロス・ジョビンの作った曲で「Samba de uma nota so(ワンノートサンバ)」。ひとつの音でできている曲ですが、和音も入れて面白く演奏します(長澤さん)。

ボサノヴァが誕生する少し前にできた映画「黒いオルフェ」の主題歌となった曲で、「Manha de carnaval(カーニバルの朝)」。切なさの溢れるような曲にお客様もじっと聴き入っている様子でした。

一部最後の曲は、「Tico-tico no fuba(チコチコノフバ)」。サンバの父と言われる「ショーノ」という音楽ではじめてディズニーで使われたブラジル音楽だそうです。大変、リズミカルでコミカルな感じのする曲です。

二部スタート。もし世界中の人があなたのようなひとだったらと邦題のある「Se todos fossem iguais a voce」。ボサノヴァが誕生する以前に、アントニオ・カルロス・ジョビンが作った曲です。


軽快でさわやかなイメージの、ボサノヴァのスタンダード「Desafinado(ディサフィナード)」の後は、ギターの長澤さんとのデュエットで「Embola bola(エンボーラ ボーラ)」。この曲はアフリカにルーツのある曲だそうです。

アメリカの曲「Fly me to the moon」をポルトガル語でボサノヴァで歌ってみますと田坂さん。長澤さんによれば、元々のタイトルは別のものだったそうで、人類の月面着陸を受けて今のタイトルになったそうです。ひとつ物知りに。


1970年のカーニバルのテーマソングになった曲で「O amanha(邦訳:明日)」。「結局、明日が分かるのは神様しかいないのだから、今日一日精一杯にやりましょう!」。

曲は、サンバを死なせないでという意味の「Nao deixe o samba morrer」。田坂香良子さんはご主人の転勤でブラジルに行ったことがきっかけになって、ボサノヴァを歌うようになったそうです。

最後の曲は、皆様ご存知の明るくノリのよい曲「Mas que nada(マシュキナダ)」。「Oba!」と歌う部分でお客様も元気に参加、当社社長細田が一番元気でした!

「Aqua do Brazil(ブラジルの水彩画)」をアンコールで。盛大な拍手のなか、幕を閉じました。当日は花冷えのするお天気でしたが、お二人の奏でるボサノヴァで心も体も暖かくなりました。ありがとうございました!

弊社社長細田より閉会のご挨拶。「ボサノヴァを聞いて皆様もお顔がテカテカするほど温かくなったのではないでしょうか」、「現在、大洗で建設中のホールで完成後、一度チャリティコンサートをやりたい。皆様をお招きすることも考えております」とのこと。これは楽しみですね。