第180回千代田チャリティ・コンサート

愛する大自然と古き伝統が心に語りかける
妖精の暮らす緑美しき大地から

今年の春は例年に比べ随分長い間、桜を楽しむことができました。桜が北上を続けやっと陽気がよくなり、気持ちよく音楽を楽しめる気がいたします。
さて、当日は本チャリティコンサートのはじめてシリーズ第二弾として、「ケルト音楽」をお届けいたしました。


ヨーロッパ各地で研鑽を積まれたフィドルの大竹 奏さん、クラシックギターをベースに様々なジャンルで活動を展開されるギターの山口亮志さんをお迎えしました。


日本人にはあまりなじみがないと思っていたケルト音楽ですが、演奏を聴いていると弊社社長細田の感想にあるように、どこか日本人の感性に合うような、どこか懐かしいような気持ちにさせられる音楽 − それがケルト音楽でした。


ケルト音楽には、言葉を超えて、民族を超えて、人間の根源的な部分でわかり合えるメッセージがあるのではないでしょうか。素晴らしい音楽はみなそうなのかもしれません。思わず体を動かしたくなるような軽快なダンス曲、どこというわけではありませんがなぜか望郷の想いに駆られるケルトの歌。どれもがお客様の心の深い部分を感応させたように思います。はじめてだが、懐かしい、魅力のある音楽でした。

 フォトレポート

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第180回コンサートのテーマは、「愛する大自然と古き伝統が心に語りかける。妖精の暮らす緑美しき大地から」。

ケルト音楽についてその由来や歴史について調べてみたところ、とても複雑なので出演者の方に説明を依頼しましたと司会者。確かに複雑そうです。

オープニングはマーチで「ブライアン・ボル」、「ロード・メイヨー」を続けて演奏。当コンサートではじめて聴くケルトサウンド、新鮮です。

フィドル奏者の大竹奏さんよりごあいさつ。ケルト音楽にはダンスと歌の曲があって、はじめの曲は勇者であり一族の長のマーチだそうです。

これがケルト音楽だったのですね。皆様よくご存じのエアーで「庭の千草」、「ダニー・ボーイ」。

映画タイタニックで使われていたダンスの曲を3曲セットにして演奏。軽快でほんとうに踊りたくなるようなわかりやすさがあります。

ホーンパイプという4拍子のちょっとのんびりした曲で、「ボーイズ・オブ・ブルーヒル」、「ウォルシュ」、「ハーベスト・ホーム」と続きます。ケルト音楽は元々楽譜がなく、口頭伝承によるもので教わった人によって曲が異なったりするそうです。

山口亮志さんのギターソロで始まります。4/4拍子のリールという速い曲で、曲目は「トス・ザ・フェザース」。途中から大竹さんのフィドルも加わり、続けてエアーの「フォギー・デュー」も演奏。

大竹さんよりフィドルのご説明。昔は靴職人が作っていたそうです。構造は基本的にヴァイオリンと同じですが、人の声と同じような音が出るように作られているとのことです。

大竹さんのフィドルソロ。曲は「ハイランド チューンズ」。ハイランドはイギリスの東北地方にあたり、なまりの強い地方だそうです。

一部の最後は、スライドという南の地方の楽しいダンスの曲で「スキャタリー・アイランド」、そして「テリー・ティーハン」。第二部への期待も高まる熱い拍手のうちに一部が終了しました。


第二部がスタート。一部はアイルランド系のケルト、第二部はアイルランド系以外のケルト音楽を演奏します。オープニングはエアーで「シーベグ・シーモア」。ゲール語で大きな丘、小さな丘という意味とのこと。

演奏ごとに丁寧な解説をされる大竹さん。ケルト音楽ははじめての方が多いので、解説は欠かせません。この後、ポーランドのマズルカを2曲続けます。「ドネゴル・マズルカ」、「バース・オブ・ウィーン」。

こんどはアイルランドの曲に戻り、アラン島を歌ったゆったりとしたエアーで「イニシエール」。

ケルトのダンスはどのようなものなのか実演する大竹さん。この後、ブルターニュのダンス曲「アンドロ」をフィドル・ソロで演奏です。


ケルト音楽では何でも楽器にしてしまうとのことで、今回はスプーンを使ってポルカの「イーガンズ」をギターとともに演奏。

ポルカが2曲続き、アイルランドで最もポピュラーなエアーで「サリー・ガーデン」、そして「 ウッデン・ブリッジ」と続きます。曲の舞台となる地方は、妖精注意の看板があるほど雰囲気のある場所とのこと!


二部最後の曲は、アイルランドのポルカで「グレン・コッテージ・ポルカ」。拍を取るのが難しいポルカだそうです。

皆さんの熱い熱い拍手にお応えしてのアンコール。アイルランドのウェディングソングで「春の日の花と輝く」を演奏。ウェディングソングという言葉がぴったりの明るくて軽快な曲で幕を閉じました。素敵なケルト音楽をありがとうございました。


弊社社長細田より閉会のご挨拶。「ケルトの音楽は、わたしたち日本人に合う、日本人の心の琴線に触れるような、そして魂を揺るがすような音楽でした。フィドルもいつか現地で聴いたバグパイプにも似て、懐かしくまた心癒される思いです」 − お客様も同じ思いだったのではないでしょうか。