第166回千代田チャリティ・コンサート

ジャズ室内楽の夕べ 。豊年村祭りはジャズテンポ!

なかなか終わらない夏でしたが、当日は26℃程度で涼しげな秋の気配を感ずる、コンサートにはふさわしい日となりました。


今回は山中湖のペンション「セロ」で演奏をしている音楽グループ「チェロリン村」の皆さんをお招きして愉快なジャズコンサートを楽しんでいただきました。


もしかするとこれまでの弊社のコンサートの中で、もっとも曲の解説の詳しいコンサートだったかもしれません。「村長」の土谷さんが興味を持たれて調べられたことに、独自の鋭い分析を加えた蘊蓄を語っていただきました。


蘊蓄自体も大変興味深いのですが、土谷さんの暖かなお人柄とユーモラスなトークで会場のみなさんの笑いのたえないコンサートとなりました。ユニークな視点で、これまで慣れ親しんだ音楽に新たな発見をした、そん気持ちにさせられました。


チェロリン村の皆さんのジャズ演奏で「感性」を、村長・土谷さんのユニークな蘊蓄で「知性」を、それぞれ存分に楽しませていただきました。ありがとうございました。

 フォトレポート

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第166回コンサートのテーマは、「ジャズ室内楽の夕べ。豊年村祭りはジャズテンポ!」。

今回は久々のコスプレ。中央の司会者だけではなく、スタッフも「ひょっこりひょうたん島」の役柄に扮しています。お似合いです。すでに芸人レベル?

弊社社長細田敏和より皆様へご挨拶。今回は弊社役員も含めて、意気込みを語ってもらいました。皆様、チャリティ・コンサートはしっかり続けていきますので、暖かく見守ってください。

山中湖の音楽ペンション「セロ」で音楽活動をしている「チェロリン村」の村長・土谷庫夫さんのトークから始まりました。

プロジェクタを使って演奏内容を説明。前半は「優雅で粋なジャズ風味室内楽」と題して、クロード・ボーリングの曲、また「クラシック音楽アラカルト」ということでフォーレ、ドビッシーなどの曲が演奏されます。

演奏が始まりました。曲はC・ボーリングの「アンタム」。土谷さんのフルートがとても優しく軽快な音を奏でています。

ベースの林亜衣子さん。本職は某消費財メーカー研究員だそうです。ベースは独学で習得。最近はフラメンコも習い始められたとか、多才な方です。

ドラムの織戸義隆さん。ドラム、パーカッション、テルミン、マトリョミン、鼻笛、カズー、オタマトーンなどこなせる楽器は数知れず。現在は「チェロリン村」で奮闘中とのことです。


ピアノの田中慶さん。幼少の頃よりピアノを20年、ジャズを10年、作曲を5年。シャンソン、フラメンコ、ハワイアンまでもこなす多才ぶり。お客様に驚き、楽しんでいただくのが目標だそうです。

プロジェクタを用いた土谷さんによる丁寧な曲解説の後、2曲目は同じくC・ボーリングの「エスピーグル」。終盤の田中さんによるピアノがとても軽快で印象的でした。

前半のパート2、クラシック音楽アラカルト。クラシックをCDをかけて皆さんに聴いて戴き、これをジャズ演奏したらどうなるか聴きくらべていただく試みです。

フォーレの「パヴァーヌ」、ドビッシーの「パスピエ」、モーツァルトの「恋とはどんなものかしら」と演奏していただきましたが、どれも見事にジャズになっていました。さすがです。

後半は童謡・わらべ唄の世界です。「七つの子」を作詞した野口雨情はお子さんが早世したのでその気持ちを託す曲が多いそうです。日本と外国の家族観の違いなども交えながら解説。童謡もまたジャズで演奏です。

関東大震災のとき、いったんは譜面が行方不明になったとか。「夕焼け小焼け」のジャズバージョンです。土谷さんは実によく調べておられます。

続いて、「月の沙漠」。作詞家の加藤まさを氏が結核のため千葉県の御宿で療養していたエピソードなどを基に、歌詞の意味について土谷さん独自の鋭い分析を披露してくださいました。

北原白秋作詞の「待ちぼうけ」。中国の故事に由来する曲ですが、人生の教訓を諭しています。そんな曲を皆さんの手拍子入りで、ずいぶん元気なジャズとしてアレンジされました。

実は当時の子ども減らしの話しが背景にあるのではないかという、ちょっとおそろしげなラストの曲「かごめかごめ」の解説です。皆さん、蘊蓄を感心して聞いていました。

アンコールは「あんたがたどこさ」。村長・土谷さんのクラリネットが光ります。曲の歌詞とその由来など音楽を楽しむのに別の視点を与えていただいたような気がしました。ありがとうございました。