第152回千代田チャリティ・コンサート

天使の安らぎ

協調の響きに癒される


日本フィルハーモニー交響楽団の皆さんをお迎えし、皆さんには弦楽四重奏を大いに楽しんでいただきました。前半はモーツァルトと異色な民謡の組曲、後半は今年没後200年となるハイドンの「皇帝」が演奏されました。ヴァイオリニスト松本克巳さんが、皆さんの笑いを誘いながら軽快に司会進行。素晴らしい音楽とともに蘊蓄も傾けてくださいました。

 フォトレポート

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千代田テクノルのリクルート活動で不在にしていた司会者。久しぶりの司会でテンションはかなり高めです。お楽しみクイズの予告もあり、ちょっと?太めのモーツァルトは絶好調です。

オープニングはモーツァルトの「ディベルティメント K.136」。弦楽四重奏ということで、約30曲ほどあるディベルティメントのうち、弦楽のみのK.136を演奏。

司会進行役も兼ねるヴァイオリンの松本克巳さんより、オープニング曲についての説明。モーツァルトが17歳の時に作曲したとのこと。また、モーツァルトとハイドン、その異なるタイプの天才についても解説をしてくださいました。

松本さんの語るお話は専門的な話にも関わらず、優しく暖かみあって、皆さんじっと耳を傾けていらっしゃいました。

普通はヴァイオリンとピアノのための楽曲となるクライスラーの「美しきロスマリン」、「愛の悲しみ」、「愛のよろこび」を弦楽四重奏で演奏して頂きました。

続いて日本民謡による組曲です。「五木の子守唄」は日本人のDNAのなせる業か心にすっと自然に入ってきます。(※ヴィオラの後藤悠仁さん)

五木の子守唄は、日本にはないであろう三拍子の曲だそうです。(※ヴァイオリンの辻野順子さん)

2008年、日本フィルに入団したばかり。チェロの久保公人さん。


ヴァイオリンの松本さんの手元にご注目。沖縄三線(さんしん)の曲、「沖縄地方の遊び唄」を弓を使わず指だけで弾くピチカート奏法で演奏しています。

ハイテンポな「広島地方の手まり唄」。現代的で快活な感じにアレンジしての演奏です。これが一部の最後の曲で、鳴り止まない拍手のなか演奏はいったん終了です。

休憩の合間に当て字クイズがおこなわれ、爆笑のなか、正解者にはCDと塩せんべいがプレゼントされました。

第二部の冒頭で、司会を兼ねる松本さんより演奏者のご紹介とともに、ヴァイオリンとヴィオラの違いなど楽器についても解説してくださいました。皆さんの笑いを誘いながらの巧みな司会者ぶりです。

大曲であるハイドンの弦楽四重奏77番皇帝・第二楽章の演奏です。オーストリアの元国歌で、すべての楽器が同じ旋律を弾くというめずらしい曲とのことです。ひとつひとつの楽器の素晴らしさが伝わってきて、演奏が終わると割れんばかりの拍手でした。

アンコールの1曲目は、日本フィルに入団間もないチェリスト久保公人さんによるシューマンのトロイメライ。入団間もないという話を聞き、皆さんからおおっという驚きの声があがりました。

アンコール2曲目はハンガリーのジプシー音楽であるチャルダッシュです。第一ヴァイオリンの松本さんが客席を廻って演奏。お客様の手拍子とともに大変盛り上がりました。