第216回 千代田チャリティ・コンサートのお知らせ

いにしえの楽曲に想いを馳せる

さまざまな楽器編成による飽くなき挑戦



 拝啓 九州地方を中心に降雨が続き、今年もまた洪水被害や土砂災害のニュースが報道され始めてしまいました。このご案内を書いている段階では、まだ中部から関東、あるいは東北にかけては、まとまった雨が少ないようですが、東京ではあまりすっきりしない天気の日が多いように感じます。この時期の雨は秋の実りに向けた恵みのはずですが、過ぎたる雨は自然に大きな爪痕を残す凶器となってしまいます。世の営みに大きな影響が出ないことを祈るばかりです。


 さて、第216回のコンサートは、バロック音楽を中心に古典派からロマン派までの音楽を、フルートとギターによる独自のアレンジでお楽しみいただきます。ご出演は朝倉みきらさん(フルート)、長谷川郁夫さん(ギター)のお二人のユニット、シードルズです。シードルズの演奏では楽曲の年代によって楽器を使い分けています…というのは簡単ですが、例えばバロックフルートとモダンフルートでは演奏法も違いますし音量も違います。ギターは皆さんがよく知っている「ギター」にたどり着くまでの変遷の歴史は大変複雑です。


 このあたりの大変興味深いお話も演奏会の中で聞かせていただけるのではないかと期待しています。バロック〜ロマン派まで曲想の違いもさることながら、演奏楽器の違いによる異なる響きの世界にも注目していただきたいと思います。皆さま、どうぞお楽しみに。

日 時

平成27年7月15日(水)
17:30開場
18:00開演

会 場

千代田御茶ノ水ビル
1階エントランスホール
東京都文京区湯島1-7-12

出演者:

朝倉 みきらさん (フルート)
長谷川 郁夫さん (ギター)

お問い合わせ先

千代田チャリティ・コンサート事務局

Tel:03-3816-5241 Fax:03-5803-4870
LinkIconメールでのお問い合わせ

お申し込み方法


郵送にて同封しました申し込み用の“往復はがき”に参加・不参加を明記の上、平成27年7月6日(月)までに到着するように投函して下さい。(注:参加・不参加にかかわらず、必ず“往復はがき”を投函して下さい。)
※往復はがきは、切らずに投函してください。
抽選により80名様に限らせていただきますのでご了承ください。
その結果につきましては、事務局より“はがき”でお知らせいたします。

ご出演者プロフィール

シードルズ

フルートの朝倉みきらとギターの長谷川郁夫による演奏ユニット。共にいにしえの音楽と当時の楽器に心惹かれるうちに出会い、2012年以降シードルズの名前で演奏活動をしている。


シードルズの音楽は楽器編成とも関連して主に3つのスタイル・・・一つは1735年に作られたバロックフルートとリラ&ラウテでルネサンスやバロック音楽、さらにもう少しファンタジーを広げて現代に作られた古風な音楽や古楽器の音色とマッチする音楽も取り入れた「シードルズのドクトクなセカイ」、もう一つは共に19世紀の楽器を持ち、当時実際に弾かれていた曲や当時の音楽をアレンジしたこだわりのレパートリー「19世紀フルートとギターの出会い」、そして銀のフルートといわゆるクラシックギターでフランス近代からスパニッシュやピアソラまで網羅する「20世紀名器によるモダン・シードルズ」・・・で行なっている。


特に古楽器を使用した「ドクトクなセカイ」と「19世紀」ではどこでも聴くことのできない「いにしえのサウンド」と昔の人リスペクトでアプローチするシードルズスタイルが好評。




朝倉みきら (フルート)

岩手県生まれ。中学生のときにフルートを吹き始める。高校在学中にバロック音楽に興味を持ち、17歳で有田正広氏のもとへ入門する。


その後、桐朋学園大学音楽学部にすすみ、ひきつづき同氏にフラウト・トラヴェルソを師事。アンサンブルを有田氏の他、故・鍋島元子、本間正史、花岡和生、有田千代子の各氏に師事。1987年同大学研究科を修了、第1回古楽コンクールにおいて第3位、翌年同コンクールにおいて第2位に入賞する。


その後、さまざまな古楽オーケストラやアンサンブルへの参加を経て東京文化会館小ホールでの3回のリサイタルなど、独奏、室内楽の分野でも意欲的に活動を続ける。


最近ではいわゆるオリジナル楽器を用いたルネサンス、バロック、クラシック音楽の演奏のみならず、20世紀初めにつくられたフルートを使った近代、現代音楽、ジャズなど他分野でも活動しているが、最も力を注ぎ、また親しみを込め、日本各地での演奏を展開しているのは18世紀の作品である。





長谷川郁夫 (ギター)

クラシックギター&古楽器ギター奏者。
日本大学芸術学部音楽学科ギター専攻卒業。ギターを故・芳志戸幹雄、建孝三、吉田佳正他の諸氏に師事する。


1982年全日本ギターコンクール重奏部門第1位。
1988年G.L.C.学生ギターコンクール大学生の部第2位を受賞。


現在「美しい曲を親しみやすく」をモットーに独奏のほか、ギター二重奏及び歌や他楽器とのアンサンブルにも力を入れて活動を行っている。また、98年ごろより19世紀〜20世紀初頭にかけての当時の楽器を使った演奏なども興味をもって取り組んでいる。


出版物としてはCD書籍「英語で歌う日本のうた 第2集(株式会社ジャパンタイムズ発行)」、佐藤弘和氏の自作自演CD第2集「季節をめぐる12の歌(株式会社現代ギター社発行)」でのDuo演奏、神奈川県の葉山に住み、そこを基点に活動をしているクリエーターの作品を集めたコンピレーションアルバム「海音山音“うみおとやまおと”(エグゼクティブプロデューサー・・・葉山たけし氏)」にネーモーコンチェルタートで参加や横浜市長屋門公園古民家復元の記録映画「ムカシが来た(平成5年度文化庁優秀映画作品賞受賞・監督/松川八洲雄)」のサントラ演奏など。楽譜としてはギターアンサンブルのために、実績あるアレンジャーが有名曲を効果的に編曲する好評のシリーズ「ポピュラーギターアンサンブル曲集Vol.12-長谷川郁夫・編」「ギター アンサンブル レパートリー(株式会社現代ギター社発行)」のアレンジャーなどいくつかの企画物に参加。ギター専門雑誌「ギタードリーム」「月刊現代ギター」へ執筆などがある。


2006年成田フィルハーモニー管弦楽団(指揮:福島康晴)より招聘を受け「ある貴紳のための幻想曲/ロドリーゴ」を演奏。東京 武蔵村山・立川・昭島市にて「はせがわ音楽教室」を主宰(91年より)。サークル指導、合奏における指揮なども行う。


LinkIcon長谷川郁夫公式HP