第173回千代田チャリティ・コンサート

憧れ、祈り、愛 −今私たちにできること−
心が大切なときだから

今回はソプラノの内野さゆりさん、ピアノの平塚洋子さんをお迎えしてのコンサートです。当日は台風の影響が心配されるなか、大勢のお客様にお越しいただき誠にありがとうございました。


被災地のために自分たちにできることをしたいと言っておられたお二人。ベッリーニ、モーツァルト、プッチーニなど皆さんにおなじみの曲も多く、リラックスした雰囲気でコンサートが進行しました。また、「夏の思い出」や「浜辺の歌」など故郷を思い起こさせ、同時に被災地を想う歌を皆さんと一緒に歌う趣向も用意されていました。

ソプラノ歌手内野さんの声は、会話レベルでも本当に透き通るようにきれいで、一緒に歌われた皆さんは大いに癒されたのではないでしょうか。平塚洋子さんのピアノソロも堪能することもでき、千代田テクノル〝音楽スパ〟を十分に楽しめた、そんな贅沢な時間となりました。

 フォトレポート

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第173回コンサートのテーマは、「憧れ、祈り、愛 −今私たちにできること− 心が大切なときだから」。

台風6号が迷走する中、ようこそお越しくださいましたと司会者。笑いも交えてお客様を和ませます。司会者が本業のようです。

弊社社長細田よりご挨拶。出張先の韓国からギリギリセーフの帰国。お酒談義で皆様を和ませます。皆様は「美女お二人の心和む音楽を楽しんでください」とのこと。

ソプラノ内野さゆりさん、ピアノ平塚洋子さんの登場。1曲目はベッリーニ作曲「優雅な月よ」。きれいでさわやかなドレスがとても印象的です。

内野さゆりさんによる曲解説。1曲目の「優雅な月よ」は、〝世の中を照らす銀色の月よ、彼女にどうかわたしの想いを届けておくれ〟と歌ったもの。普段の話し声もきれいなソプラノですね。

続けて2曲、ベッリーニの「お行き、幸せなバラよ」、ヘンデルの「オンブラマイフ」。オンブラマイフはニッカウヰスキーのCMでも使われていたこともある曲。内野さんは当初オペラは好きではなかったが、キャスリン・ボトルのこの歌を聴いたのがきっかけとなったそうです。

シューベルト作曲、バッハ作曲・グノー編曲のアヴェ・マリアをそれぞれドイツ語、日本語そしてラテン語で歌います。湖上の乙女がマリアに切々と祈りを捧げる曲です。

平塚洋子さんによるピアノソロ。マスカーニ作曲のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲。平塚さんはオーケストラの曲をピアノ一台で演奏するお仕事もされているとか。


ヴェルディ作曲、オペラ「オテロ」よりアヴェ・マリア。恵まれない人々のためにマリアに祈る曲。内野さんの声量のあるノビのある声は、まさに歌うことで祈りをしているかのよう。お客様も癒されたようです。そして、歌はアメージング・グレースへと続きます。

前半の最後は、情緒溢れる日本の曲が3つ続きます。「初恋」、「宵待草」、最後の「夏の思い出」はお客様と一緒に歌います。

シックなパープルのドレスに衣装を換えて後半がスタートです。モーツァルトの「楽しい安らぎ」。モーツァルトの曲には癒しの効果があるとお話もありました。


オペラ「フィガロの結婚」より〝とうとう時が来た〟 内野さんがはじめてメトロポリタン劇場で、オペラを見たときは細かな進行がわからず寝てしまわれたとカミングアウト?!

平塚さんによるピアノソロでラ・ボエームのメドレー。プッチーニはモーツァルトと並んで、もし今の時代に生まれていれば大変なヒットメーカになったのではないか、メロディーもきれいで日本人にも人気がありますとのこと。本来は2時間以上にも及ぶ曲をイイトコ取りでのメドレー演奏です。お話が流れるようでした。


プッチーニの曲が続きます。ラ・ボエームより「わたしの名はミミ」、トォーランドットより「お聞きください、ご主人様」。

日本が誇る偉大な作曲家武満徹の曲が2曲続きます。「小さな空」、「翼」。難解な現代音楽の作曲家が、こんなにもなじみやすい曲を作っていたことに驚かされると内野さん。


お客様と一緒に「浜辺の歌」。被災地のために自分たちにできることをしたいと言っておられたお二人。日本情緒があふれ、ふるさとを思い出させるこの歌に胸が熱くなる思いです。

アンコールはプッチーニの「わたしのお父さん」。内野さゆりさんのクリアーなソプラノの美声で存分に癒された2時間でした。想いが被災地に届きますように。