次回 第259回千代田チャリティ・コンサートのお知らせ

勇猛豪壮の倫理(みち)を説く

薩摩琵琶は武士(もののふ)のたしなみ



 
 拝啓 元号が令和に変わり、最初のご案内を差し上げることになりました。「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められた新元号ですが、図らずも当千代田チャリティ・コンサートが皆さまと歩んできた道程と合致しているように感じるのは私だけではないと思います。この先も皆さまの温かなお志を大切にお預かりして、恵まれない子供たちが笑顔で過ごせるように活用していきたいと思います。そして、そうした子供たちが大人になり文化的な生活が送れるような平和な世界になってほしいと切に祈ります。

 さて、第259回のコンサートは、琵琶奏者の川嶋信子さんをお招きして、伝統的な邦楽のなかでも「語りもの」と呼ばれる薩摩琵琶の世界を存分にお楽しみいただこうと思います。琵琶の歴史は古く1300年前に遡ります。シルクロードを経て日本に伝来し、その後戦国時代に鹿児島で生まれたのが薩摩琵琶です。士気を鼓舞する教訓歌や合戦談を武士が語るために用いられました。現代でも琵琶の真骨頂は「語りもの」であるという事です。特徴的な大きな扇子型のバチで掻き鳴らし、打ち付け、時には弦を擦るなど、さまざまな奏法で物語を彩ります。さて、今回の演奏会ではどんな「語りもの」を聞かせていただけるのでしょうか?普段ほとんど耳にすることのない薩摩琵琶の演奏に間近で接することができる又とない機会です。どうぞお楽しみに。

日 時

令和元年6月19日(水)
17:30開場
18:00開演

会 場

千代田御茶の水ビル
1階エントランスホール
東京都文京区湯島1丁目7番12号

出演者 : 


川嶋 信子さん (薩摩琵琶・鶴田流)

お問い合わせ先

千代田チャリティ・コンサート事務局

Tel:03-3816-5241 
Fax:03-5803-4870
LinkIconメールでのお問い合わせ

お申し込み方法



同封しました申し込み用の“往復はがき”に参加・不参加を明記の上、令和元年6月10日(月)までに到着するように投函して下さい。
(注:参加・不参加にかかわらず、必ず“往復はがき”を投函して下さい。)
抽選80名様に限らせていただきますのでご了承ください。抽選の結果につきましては、事務局より“はがき”でお知らせいたします。



出演者プロフィール:

川嶋信子 |薩摩琵琶・鶴田流


桐朋学園大学短期大学部 芸術学科を卒業。
(現・桐朋学園芸術短期大学)
役者として数多くの舞台に出演しCMなどでも活躍。その後、日本の音に惹かれる自分に気付き琵琶と出会う。
2000年より、薩摩琵琶を鶴田流・岩佐鶴丈に師事。
イベント出演や寺院、美術館、老人ホーム、クルーズ船など、さまざまな場で琵琶の魅力を発信し、平家ゆかりの地でも演奏。
椎葉平家まつり(宮崎県)には毎年出演している。
ソロ演奏の他にも、琵琶2人のユニット“谷中琵琶Style”や琵琶と講談の企画“bi-dan”を自らプロデュース。他にも、無声映画に楽師として参加するなどその活動は多岐に渡る。近年では小学校や大学に赴き、日本文化の講師を務める事も増えている。


~近年の主な出演、活動など~

2015年
●寺山修司生誕80年記念公演/演劇実験室・万有引力「身毒丸」に音楽で参加。
●「琵琶二面~源平をかたる~」(ゲスト/俳優・故 加藤武)では他に例のない筑前琵琶と薩摩琵琶の共演を試み、好評を得る。

2016年
●城西大学50周年記念「国際日本文化シンポジウム」で平家物語から3曲を披露。
●草思堂琵琶鑑賞会(吉川英治記念館)に出演。

2017年
●無声映画“雄呂血”に楽師として参加し、ロスのBilly Wilder Theatreに出演。
●琵琶における語りの重要性を説くため“創作語りシリーズ”を開始。寺山修司やシェイクスピア作品などを基に新曲を発表。

2018年
●三越カルチャーサロンにて、明治維新150周年記念講座「琵琶できく西郷隆盛」の講師を務める。
●明治大学・生田図書館Galley ZEROにて「琵琶と文学~琵琶奏者・川嶋信子の世界」展が開催される。
●作家・古川日出男の特別シンポジウム「古川日出男 最初の20年」に登壇。「平家物語」の現代語訳を取り入れた演奏を行う。

NHK邦楽オーデション合格。
NHK・FM「邦楽のひととき」出演。
琵琶楽コンクール第2位入賞。
1日体験教室「まなびわ」を毎月千駄木で開講中。