第181回 千代田チャリティ・コンサートのお知らせ
半島と海峡—アジアとヨーロッパが交わる異国の薫り
オスマン文化が醸す独自の世界
拝啓 爽やかな桜の花も終わり葉桜へと様変わりし、新緑が鮮やかな初夏が近づいてまいりました。皆様には如何お過ごしでしょうか。今年の桜は例年になく、私たちに幸せを沢山運んでくれるような、気持ちが和らぐような、そんな気持ちで観ることが出来ました。皆様は、どんなお気持ちで桜をご観賞になりましたでしょうか。
さて千代田チャリティ・コンサートは、ここのところ初めてのジャンルの音楽をお楽しみいただいておりますが、第181回千代田チャリティ・コンサートも当コンサート初めてのトルコ音楽をお届けいたします。トルコ音楽は、大きく古典音楽と民謡に分けられており、古典音楽は、アラブの宮廷音楽を継承し発展させたもので、民謡は、古代からアナトリアに伝承されてきた先住民族の音楽と中央アジアから移動してきたトルコ系遊牧民族の音楽が入り混じったものです。
西洋音楽にはない独特の音階やリズムがあり、サズとウードという私たちが始めて経験する楽器の音色を、サズ奏者の藤井良行さん、ウード奏者の荻野仁子さん二人による演奏をお聞きください。どうぞお楽しみに。
日 時平成24年5月16日(水) |
会 場千代田御茶ノ水ビル |
出演者
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お問い合わせ先千代田チャリティ・コンサート事務局 |
ご出演者プロフィール
藤井 良行(サズ)
1980年代から印度・中東を主に世界各地を旅し、トルコで弦楽器サズをかきならす吟遊詩人アーシュクに出会い、サズ奏者を志す。
1993年夏イスタンブールでサズ奏者のイルフォンオラル、アドナンヴァルヴェレン、ジャフェルユルデュスの各師に師事し、サズの演奏方法を基礎から学ぶ。
1994年に帰国し、日本で数少ないサズ奏者としてトルコ大使館関係のイベント、大学、図書館、ライブハウス、カフェなどで演奏を始める。
1999年トルコ地震チャリティコンサートのため来日したサズ奏者エンギン=シャファク=ギュルレル氏の指導を受ける。
2007年には毎日新聞でライブ活動の模様が紹介され、現在は、本来のソロ活動に加え、ベリーダンス伴奏、伝統楽器との合奏など多方面で活動を行っている。
荻野仁子(ウード)
福島県出身。3歳より大学入学までクラッシックピアノを学び、その後エジプト、チュニジア等への渡航を重ねるうちウードと出会う。
アラブの撥弦楽器ウード(リュートの祖先)を、2003年からチュニジアの国宝アリ・スリティ氏の意思を受け継ぐウード奏者・常味裕司氏に師事。
日本でもまだ数少ない女性ウード奏者。アラブ音楽・トルコ音楽・スペインセファルディ音楽の演奏をし、舞踏との共演や弾き語りでのライブ活動を行なっている。
2011年福島ボランティアコンサートで来日したエジプト人奏者ムスタファー・サイード氏の指導を受け、同年アブダビ・エジプトへ渡り、現地でウード奏者としての研鑽を摘むなど、国境を越えた音楽での親睦を深めている。